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考える力の重要性

 第20回産業論文コンクール  努力賞
 ニッタ株式会社奈良工場   唐﨑淳旗 氏 

  事考える力の重要性

 私が社会人として働き始めて4年が経った。現在の会社には中途で入社し、前職では道路工事の施工管理を行う会社に勤めていた。現在は工場内の保全をしており前職と似ている部分もあるが見え方や仕事内容は違ったものである。しかし、これまでの社会人生活を振り返って私の中で重要だと感じている事が1つある。それは「考える力」である。私がなぜ「考える力」が重要であると感じているかをこれまでの経験をもとに、以下に述べる。

 1.自身の成長

 私は上記で述べたように道路工事の施工管理を行っていたが、学生時代に学んだ分野とは全く別の分野であり右も左もわからないまま漠然と仕事を続けてきた。初めは先輩方の指示通りに仕事をこなしてきたが、次第に1人で現場に立つ機会が増えた。これまでに教わってきた事や仕事の流れを振り返って、1人でも問題なく協力業者に指示が出せると思っていた。しかし、教わってきたことはマニュアルや先輩方が考えたうえでの指示であり、私はその表面的な部分しか理解しておらず、指示が曖昧になり、作業の手直しなどが出て協力業者や様々な方に迷惑をかけてしまった。その時に「考える力」の重要性を理解し表面的な部分だけでなく、根本まで理解する必要性があると感じた。それからは指示や仕事に対して「なぜ、その指示なのか」「なぜ、その業務が必要なのか」を考えて仕事に取り組んだ。そうすることで少しずつではあるが仕事に対する理解や分からないことが明確になりできることが増えていった。また作業の意味や意図を理解することで他者へ説明する際の説得力が増したように感じる。仕事や作業内容について勉強することは大前提としてあるが、分からないことが分からなければステップアップはできない。また分からないことが初歩的であると質問することが恥ずかしいように思えるが、時が経てば経つほど聞きづらくなり余計に自分自身を困らせるものとなってしまう。仕事は1人だけで完結するものではなく、様々な人が協力し合って行われている。分からないことを分からないままで放置していると他者に迷惑が掛かり、自身も成長がなく困る時が来る。そのため「言われたからやる」ではなく意味や意図を考え、理解し仕事をすることが自身の成長につながり、自身を助けるものになると私は考えている。

 2.問題点、改善点の発見

 私は上記で述べたように、現在の会社に中途で入社し前職とは違う内容の業務を行っている。施工管理の内容を活かせる部分もあるが基本的には視点が違い、分野も機械系で初めて見るものばかりである。業務内容としては工場内の設備の修理や老朽化した設備の更新工事である。工場というのも初めてで様々な設備があり未だに分からないことが多々あり悩むことばかりである。修理の際は様々な機械があるなかで、どこが悪いのかを診断する必要がある。これが非常に難しく特に入社した当初は何もわからず先輩方が修理しているところをただ眺めている事しかできなかった。しかし少しずつ先輩方が修理しているところを見ているうちに「考える力」の重要性を感じた。機械のどの部分が悪いのかを診断する際に重要なことが「切り分け」である。切り分けを行う際に重要なことは設備の動きを理解することである。設備や機械の動きを考え、理解することでどの部分が悪いのか診断しやすくなるのである。過去の事例や教えてもらわなければ分からないような内容もあるが、根本的には機械がどう動けば良いのかを考えることで悪い部分が見つかる。

 この気付きを得たことで、私自身も簡単な内容であれば対応できることが増えていった。
前職とは違う業務内容であっても「考える」ということの重要性は変わらないのである。
 また、工場内の設備にはまだまだ改善の余地があり仕組みを理解することで問題点や改善点が見えてくる。改善を行うことで設備から危険を排除したり、効率化を行うことができる。なので、日頃から「考える力」を身に着け日々の業務に活かすことが重要だと考えている。

 以上のように、「考える力」を身に着けることは仕事を行う上で非常に重要であり、これを行うことで自身の成長だけでなく仕事への理解や仕事の質にも関わってくると考えている。私自身まだまだ分からない事が多く、日々の業務の中でその場しのぎの対応を取りたくなったり、見て見ぬふりをしてしまいたくなるが、そんな時こそ冷静に「なぜ」を追求していきたい。そして、これからも「考える力」を育み、日々の業務や工場内の問題点、改善点の提案に活かしていきたいと考えている。

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